先生
第4章 冷静
「先生?」
私はもう状況が掴めない
『ごめん。』
また謝って私を抱きしめる力が強まる
「苦し…い」
『あ、ごめん。』
「なんでこんなことするんですか?」
『俺も好き。』
「え?」
『保健室で抑えたのは学校だから。まあ今も学校なんだけど。泣いてるお前見てたらもうなんか止めらんなかった』
『わかってると思うけど付き合うことは出来ないし休みの日に会うとかもできない』
「はい」
『でも俺の気持ちも知って欲しいから今言った。』
「どうすればいいの?私」
『どうもしなくていい』
「先生と生徒だよ?」
『その肩書き無くなったら変われるかもな』
期待していいって事なのかな
あと半年もあるのに気持ち変わらないのかな
『西本が言いたいことはそれだけ?もうスッキリした?』
「うん」
嬉しい気持ちとこんなことあっていいのかなって気持ちが混ざって今まで体験したことの無い気持ちになる
せっかく先生も気持ち伝えてくれたのに
私はあまり上手く反応できなかった
『気をつけて帰れよ』
「はい、さようなら。」
『おう』
そう言って私は教室を出てゆっくりと家に帰った