先生
第4章 冷静
みんなより少し遅れた登校時間
職員室に寄る
コンコン
「失礼します」
ガラガラ
「3年2組の西本です」
『おはよ、1時間目は俺が担当な。』
生徒指導の近藤先生と一緒に別室へ向かった
『とりあえずこのプリントやりな。』
「はい」
先生と向かい合わせで私はプリントをやる
『わかってると思うけどこれ以上は何も期待しない方がいいよ。』
『現実見て、西本さんもまだまだ先があるんだから。』
初めて私の気持ちに反対意見がぶつかった
すごく胸が痛む
でもこれが現実
私はそのままプリントを書き続ける
あっという間に1時間目が終わった
『お疲れ。次誰か違う先生がここに来るからこのまま待ってろ』
そう言って近藤先生は部屋から出ていった
すると直ぐに違う先生が来て2時間目3時間目も同じように無言でプリントをやった
別室は4時間目までやって早帰りという決まりになっていた
最後だ。このまま我慢してがんばんなきゃ
気合いを入れ直して4時間目を頑張ろうと決めた
でもやっぱり現実は甘くない
4時間目の担当として入ってきたのは有嶋先生だった