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先生

第4章 冷静




一瞬で部屋の雰囲気が変わる


変えたのは私なのか先生なのか


自分でも分からなかった


『おはよ。』


「おはようございます。」


『ごめん、全部俺の責任だから。』


正直私は謝って欲しいわけでもない


だって抱きしめてくれた事実の方が何より嬉しかったから


謝られると逆にどうしていいかわからなくなる


『いくらなんでも大人として非常識だったと思う。軽率だった』


なんでそんなに否定的な言葉を並べるんだろう


『でもあの時の気持ちは嘘じゃない。』


「うん…」


『信じてくれてる?』


今更そんなずるい事を聞く先生の顔を見て少し睨む


『やっとこっち向いてくれた。』


そんなことを言われるともう止められなくなりそうになる


『どうして俺の目見て話聞いてくんないの?俺のこと信じてないとか、怒ってるとか?そういうこと?』


そんな訳ない ただ照れてしまうだけ


心ではそう思っているのになかなか口にできない


『やっぱ怒ってんのか…』


「違うよ!私は先生への気持ちは何も変わってないし別室になったからって怒ってる訳でもない!」


いつもより少し大きな声で先生に反論した


こんなこと言うつもりじゃなかった私はふと我に返って恥ずかしくなってしまった

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