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先生

第4章 冷静



『ちゃんと気持ち言えんじゃん』


少し褒められた気がして嬉しくなる


『でも今は本当にこれ以上は無し。お互い言ったことも一旦頭の片隅に寄せて客観的に物事考えるようにしよ。』


先生は私に向かって"'忘れろ"とか"ナシ"という言葉を使わなかった


そんな言葉を使えばきっと私が傷ついてしまうと思ったからかな


でも彼自身は校長先生に呼び出されたり職員会議で冷たい言葉や視線を浴びたに違いない


なのに私のことばかりに気にかけてくれて私を傷つけないように丁寧に話し合ってくれてどこまでも素敵な私の好きな人


『できる?』


向かい合わせに座っている私に優しく問いかける


「しなきゃダメなんでしょ?」


『ん。そうだな。』


「じゃあする」


素直に"うん"と言えないのはやっぱりどこか不安に思っている自分がいるからだろう


頭の片隅に寄せる


当たり前に私と先生の考え方と感じ方は違う


確信はないけど先生の言っている言葉にはなにかすごい深い意味がありそうで興味深くなるけど怖くもなる


でもそれが彼を追いかけたくなる一つの魅力でもあって。


でも今はブレーキをかける時、かけなきゃいけない時


『お前の別室も多分3.4日経てば終わると思うから。教室戻ってもし俺の授業があったとしてもいつも通りに。は無理だと思うから変な意識はせずに、な。』


クールな雰囲気だけどなるべく無理をさせないように私に負担をかけないように頑張ってくれているのが伝わる


先生はどこまでもずるくてどこまでも優しい人


先生の言葉に私は素直に頷いた


そこからは何も話さず先生は授業の予習を、私はプリントをやった

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