先生
第5章 合図
授業に集中できるはずもなく時間は過ぎ去っていく
あっという間に社会の時間になる
今では先生の顔すら見たくない
なんて考える私はまだまだ子供だな
そんなこと分かっているけど本心には逆らえない
『今日は昨日の続きな。』
いつも通り授業が始まる
もっと割り切る…為にノートを書く
何も考えず。
『昨日やりたかったとこはここまで。時間余ったからプリント配るからできるとこまでやってね』
文句を言いながらもみんなプリントを受け取り名前を書き既に始めようとしている
私もみんなと同じように名前を書き始める
集中しているとあっという間にチャイムがなった
『号令終わったら1番後ろの席のやつは列ごとに回収して俺んとこもってきて〜』
最悪
これは先生の罠なのか、たまたまなのか
窓側の1番後ろの席は私
前の席の佳奈に代わりに回収するようにお願いをした
もちろん断られることも無く佳奈はプリントを持って行ってくれた
私はすぐ教室から出てトイレへ向かう
はあ…なにやってんの自分
自己嫌悪してしまう
わざと避けても先生を傷つけるだけなのに
でも強がりが邪魔をする
先生が教室から職員室を帰ったのを見計らって私は教室に戻った