先生
第3章 時間
『大丈夫か?手。』
私はただ頷く
『放課後ちょっと残って。』
「えっ?」
『返事。』
「はい」
私が返事をした後先生はすぐに体育館に入っていった
「愛香、まさか提出物出てないんじゃないの?!」
『かな…?笑 』
作り笑いをするのも苦労するほどすごく動揺した自分がいた
「有嶋、怒ったらめんどくさいらしいから社会だけはちゃんとしてた方が身のためだよ。笑 」
そう言って真菜は私を茶化してきた
私があんなことをしたのに先生は全く動じず話しかけてきてむしろいつもより凛としていた
私に興味ないからあんな事されても何とも思わなかったとか?
私が本気じゃないのにしようとしたと思ってるとか?
私が子供なだけで先生は大人だから?
想いが伝わってないような気がしてなんかすごく悔しい
でもハッキリと伝える勇気なんて探しても見つからない
体育が終わってからも私はずっと答えなんて分かるわけもないこの問題について考えていた