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好きだって気づいたとき

第12章 2人きりの時間

遼太の家に行き、遼太のお母さんに挨拶をした。
共働きで、帰りがいつも遅い俺の親。
そんな俺をいろいろと気にかけてくれた遼太のお母さん。
俺と遼太の友達歴は4年くらい。
他の友達と比べたら全然短い。
色濃い4年でもあった。


「知哉、早く行こっ」

「荷物持ったままじゃ邪魔だから、一旦俺ん家に荷物置いてこようよ」


着替えとか学校の支度とか、1度俺ん家に置きに行くことにした。
置いてから近くのファミレスまで歩いて行く。
何だろう・・・
ウキウキなのかワクワクなのかわからない気持ち。
ただ言えるのは、遼太と2人でいられる事が凄く嬉しい。
ありきたりの言葉だけど、このまま時間が止まればいいなんて思ったりした。

今は夏だけあって、夜7時でもほんのり外は明るい。
ファミレスを出て歩いて帰る途中、明日の朝ごはんのパンとかを買いにコンビニに立ち寄った。
木登りに行く前に飲み物やお菓子を買いに来たコンビニ。
数日でもう来なくなるんだな。
どこにでもあるコンビニ。
でも俺にとっては特別な場所である事は間違いない。


「腹いっぱいだ」

「今、お風呂入れてくるね」

「暑いからシャワーでいいや」

「それでいいなら、先に浴びておいでよ。
その間片付けておくから」

「サンキュ〜。
お前が引っ越すって聞いて、びっくりして速攻来たから超汗かいたわ」


遼太が風呂に入ってる間に、出しっぱなしのアルバムと、後で片付けるのが大変だからタオルケットを1枚出した。


「フゥ〜、さっぱりした。
知哉、お先・・・ありがとう」

「おぉ。
それじぁ俺も、汗流してくるかな。
遼太、ベッド使っていいよ」

「ありがとう」

「俺もシャワーだけにしよっと」

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