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好きだって気づいたとき

第14章 突然の告白

中学の時は、やんちゃだった木村とそうじゃなかった俺。
共通点なんて全然なかった。
こんな風に普通に話が出来る日が来るなんて、あの時は思いもしなかった。
ただいまだに遼太は、木村と接触すると警戒する。


「中学の時は本当、悪かったな」

「何だよあらためて・・・
もう済んだことなんだからいいよ」

「俺さ、実は元々遼太と凄く仲が良かったんだ」

「えっ、そうだったの?
じゃあどうして、えっと・・・転校していった、名前なんだっけ?」

「あぁ、誠のことな」

「もう済んだ事だけど、その誠ってやつのこと何と言うか、いじめてたって言うか・・・」

「それは・・・」


何だか言いにくそうにしている木村。
でも話してくれた。


「俺、一緒に遊んでいるうちに何て言うか、遼太と2人で居たいと言うか、俺とだけで遊んでほしいというか・・・」


どうした?
何かモジモジしてるぞ。


「独占欲っていうのかな?
遼太を誰ともいさせたくないっていうか、俺だけのものにしたくなっちゃったんだ」


俺は黙って木村の話を聞き続けた。


「でも遼太は誠ばかりで、俺の方に振り向かせたかったんだけどダメで、どんどん誠が憎くなってきて・・・
初めはちょっと嫌がらせしてやれば誠は遼太から離れる、遼太は俺の所に戻ってくるって思ったけど来なかった」


聞きながら俺はなぜかドキドキしている。


「嫌がらせからイジメになって、結局誠に大ケガさせてちゃって誠は引越し、遼太はさらに俺から離れていった。
それから俺は、お前の知っている状態になったってわけ」


そんな理由だったんだ・・・
まぁ、だからと言って絶対しちゃいけないんだけどね。



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