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好きだって気づいたとき

第14章 突然の告白

何・・・何なんだよ。
どんなタイミングで告白してんだよ。
木村は遼太の事が好きなのか。
今までの木村の素行は、遼太にたいするヤキモチの裏返しだったんだ。
木村の気持ち、遼太は知っているのかな?
遼太は木村の事、どう思ってるのかな?
好きだった誠を傷付けたやつって事で、嫌ってるのか?
俺といると警戒してるっぽいから何とも思っていないのかも。
俺との付き合いより木村との付き合いの方が長いから、木村は俺の知らない遼太をいっぱい知ってる。


「毎日のように一緒にいたのに、遼太の事まだまだ知らない事あったなんて・・・」


何だか胸がモヤモヤしてきた。
今まで感じたことの無いこのモヤモヤ。
苦しい?悔しい?
結局何も手が付かず、ベッドに横になった。


「そんなにも俺、誠ってやつに似てるのかな。
俺が転校して、誠が帰ってきたかと思ったって言うくらいだから、顔も似てるのかな」


少なくとも遼太と木村にとっては、帰ってきたと思うくらい似てたってことだよな。


「遼太は俺と誠が似てるから友達になってくれたのかな。
俺って、遼太にとって誠のかわりなのかな」


どんどんどんどんネガティブなっていく。
朝までは、引越しの日まで遼太と2人っきりになれることを喜んでいたのに、何か2人っきりになることが急に辛くなってきた。


「遼太は俺の事、どう思ってるんだろう・・・?」


何・・・何この疑問。


「俺はこんなにも・・・こんなにも遼太の事を・・・?」


何・・・こんなにも遼太の事をって何?
どう思ってるって言うんだ?
どう思うって、つまりは俺は遼太の事を・・・


「・・・好き」


なのか?

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