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好きだって気づいたとき

第16章 高校入学

遼太の言葉通り、クラスが違っても何かことある事に俺達は一緒にいた。
それぞれ友達ができて、その友達と遊ぶことがあって遼太とすれ違うだけの時もあっても、LINEとかで必ず連絡は取り合ってる。
遼太はわからないけど、俺は誰といても頭の片隅には必ず遼太がいる。
その理由はなぜだかわからないけど。

週4日ある部活。
基本は筋トレ。
でもなぜか俺はみんなより早めに太鼓を叩かせてもらえるようになった。
3年生の先輩みんなに“お前、スジいいな”と言われた。
1年生のデビューは文化祭と決まっている。
その前に地域のお祭りに出演しているらしいけど、それには1年生は見学。


「友哉、これ終わったら予定なにかあるか?」

「いや、別にないですけど」

「じゃあ、一緒に昼飯食って俺ん家来ないか?」

「いいんですか?」

「うん、いいよ。
ここから俺ん家近いし、今回で俺引退だし、お前に渡したい物があるからさ」

「じゃあ、お邪魔させてもらいます」


俺達は1年生は、先輩達の演奏が始まるのを会場で待っていた。
司会者の紹介が終わり演奏が始まった。
やっば屋外での演奏はカッコイイ。
迫力がある。
俺達1年生は真剣に見つめていた。
気のせいなのか、時々演奏中に先輩と目が合う。
俺達後輩がちゃんと見ているか確認しているのかもな。
先輩の叩き方は迫力と言うか、躍動感があって見入ってしまう。


「俺もあんな風に叩けるようになりたいな」


演奏も終わり、後片付けの手伝いをした。


「友哉、制服汚れちゃうよ」

「大丈夫です」


後片付けも終わり解散。
俺は約束したように、先輩と途中ファミレス行ってお昼を食べ、先輩の家にお邪魔した。

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