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好きだって気づいたとき

第17章 気がついたとき

「お前の気持ちって何だよ。
遼太こそ・・・遼太こそ俺の気持ちなんか全然わかってないじゃんか」

「友哉の気持ち?」

「あぁ・・・
俺事、誰よりもわかってるような事言ってるけど、全然わかってないじゃん」

「はぁ?
じゃあ言えよ、お前の気持ちって言うの言ってみろよ」

「やっぱわからないんだ。
俺の気持ちなんて、やっぱわかってないんだ。
俺はこんなにも・・・こんなにも遼太の事が・・・」

「俺の事をなんだよ」

「遼太の事が・・・遼太の事が、好きなのに・・・」

「友哉・・・」


“好き”と言った途端、勝手に涙が流れてきた。


「友哉・・・」

「遼太の事が好きなんだよ、大好きなんだよ。
これだけいつも一緒にいて、どうしてわからないんだよ。
お前だったらわかってくれると思ってたのに・・・!?」


必死に訴えている俺を黙らせる遼太。
びっくりして、そして気持ちが落ち着いていき、体の力が抜けていった。
この感触、前にも1度あったような・・・


「遼太・・・」

「友哉、好きだよ」

「えっ!?」


思わず俺は起き上がった。


「お前と初めて会った時から、ずっとずっと好きだよ」

「でもそれは俺が誠に似てるからなんだろ?」

「確かに初めは驚いたよ。
でも誠に似てるからじゃなくて、友哉が好きなんだ。
どうだ、俺の気持ちわかったか?」

「えっ・・・あぁ・・・うん」

「何だよその返事は。
もう一度言うからよく聞け。俺は友哉が大・・・」

「わかった、もういいよ。恥ずかしいよ」

「よくない。
俺は友哉の事が好き、大好きだよ」


恥ずかしすぎて顔も体も熱くなってきた。


「ねぇ、もう1回・・・いい?」

「・・・うん」

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