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好きだって気づいたとき

第19章 思い出の場所巡り

びっくりするほど器用に体勢を変え、俺を下にした。
驚いているといきなりシャツをめくり上げ、俺の乳首に吸い付いた。


「あっ・あっ・ダメだよ遼太、こんな所で。
危ないよ」

「大丈夫、落ちないから」

「落ちないより、誰かに見られちゃうよ」

「こんなにも葉っぱが生い茂ってるから見えやしないよ。
だって俺、我慢できないもん」


そう言いながら俺のズボンに手をかけた。


「ダメだって遼太・・・」


そんな事を言っている俺も、本心は遼太を求めている。


「俺もう無理・・・!!」

「あれっ?チャリが2台もあるぞ」

「誰か来てんのか?」


その声に驚いて、慌てて服を整えていると、1人の男の子が上がってきた。


「お兄ちゃん達誰?俺達の秘密基地で何してるの?」


もう1人も上がってきた。


「ここ、お前達の秘密基地か」

「そうだよ、俺とこいつの2人の秘密基地さ」

「そっか・・・
実はな、俺達もお前たちと同じくらいに、ここを秘密基地にしてたんだ」

「えっ、ここお兄ちゃん達の秘密基地だったの?」

「そうだよ。
毎日のようにこいつと2人、ここへ来ては遊んでたんだ」

「お兄ちゃん達も俺達と同じで仲良しなんだね」

「仲良しなんてもんじゃないよ。
友達、親友・・・いや今はそれ以上だな」


遼太の言葉に意味のわからない子供相手に、ちょっと照れてしまう俺。


「そんじゃあ俺達行くわ。
お前達もいつまでも仲良くしろよ」

「うん、じゃあね」


しばらく話して、この木を後にした。


「俺達みたいな野生児が他にもいて、なんか嬉しいな」

「それはそうなんだけど・・・
いい所だったのに、めっちゃモヤモヤしてる」

「バーカ」

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