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好きだって気づいたとき

第19章 思い出の場所巡り

プールから程近いところにある図書館。
夏休みの宿題とか受験勉強をよくしにきた。


「ふぅ〜、やっぱ涼しいな」

「涼しいから人多いな」

「2年前の俺達と同じ、受験生かな?」


中学受験か高校受験なのか、それとも大学受験なのか学生でいっぱい。
俺達がよく座っていたところには当たり前だけど、人が座っている。


「めちゃくちゃ賢そうな顔してるな」


そんな事を思いながら売店の前にあるテーブルに座った。


「ここへ来てはお前に勉強教えてもらって・・・」

「初めは俺が言わないと何にもしなかったんだよな」

「おかげで俺はこうして同じ高校に行けた。
でも・・・」

「遼太・・・何かごめん」

「あっ、ごめんごめん。
こればかりは仕方ない事だもん。
さぁ、そろそろ行こ。
まだまわりたいところもあるし、そろそろ腹減ったし」

「そっ、そうだな。そろそろ行こうか」


図書館を出た俺達。
ときどきみんなで行っていたラーメン屋に行って汗を流しながらラーメンを食べた。
たまにしか行かないのに俺達のことを覚えてくれてるお店のおっちゃん。
俺が引っ越す事を話すとギョーザをご馳走してくれた。
どちらかと言うと食の細い俺のお腹は正直限界だった。


「ごちそうさま」

「おう、元気でやれよ」


店を出て、また俺達は思い出を場所を巡った。


「それにしても暑いな」

「遼太、そろそろ帰るか?」

「いやもう少し、こんな風にして遊びに出ることなんてないから、ガキの頃のように汗かこうよ」


俺達はガキの頃からインドア派じゃなく、バリバリのアウトドア派なんだよな。
俺達には外で汗かいてる方が似合ってる。

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