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好きだって気づいたとき

第2章 卒業記念

お昼ご飯も食べ終わり、お店を出た。


「食べてすぐ何か乗り物乗ったら、ヤバイ事になりそうだから、何か見て回ったりしようか」

「そうだな」


園内を歩き回っていると、遼太がある物に気が付いた。


「あっ、あれでちょっと遊ばないか?」


指を指す方を見るとちょっと大きい遊具を見つけた。
俺達が遊んでも大丈夫そうな遊具。
俺達、野生児4人は真っ先に遊具にダッシュ。
他の6人も一緒に遊び出した。
乗り物に乗っている時よりイキイキしている野生児4人と、そろそろ他へ行きたい6人。


「お〜い、そろそろ他行かないか」


俺達の耳には入らない。


「ねぇねぇ、せっかく遊園地来たのに乗り物乗らないなんて、つまんないよ」

「あっ、ごめんごめん。
つい夢中になっちゃって・・・」


またみんなでいろいろ回った。


「さぁ、あまり遅くなってもいけないから、何かお土産でも買って帰るか」


いろいろ見ていると、お土産を見るふりをして近付いてきた。


「知哉君、あの話なんだけど・・・」

「凄く嬉しいんだけど、今はよくわからないんだ。
中学生になっても、もしまだいいなって思ってくれてたら、その時は・・・」

「うん、わかった。
ごめんね、何か知哉君を困らせちゃって」

「俺の方こそちゃんとした返事出来なくてごめんね。
こんな事言われたの初めてだったからさ」

「えっ、うそっ!
頭良いし、運動神経良いし、前の学校で凄くモテてたんでしょ?」

「全然まったくモテなかったよ」


そんな風に見られてたなんて、ちょっと嬉しいかも。
来た時と同じ様に、電車とバスを乗り継いで帰った。


「あ〜あ、楽しかった」


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