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好きだって気づいたとき

第7章 野外学習

中2になり俺と遼太、健人まさとも同じクラスになった。
松田も同じクラスになって、野生児の俺達と一緒にいるせいか、1年生の時より明るくなった。


「キャンプのグループ、みんな一緒になれなかったね」


残念そうに話す松田。
6月の野外学習の部屋割りで、俺達5人同じ部屋にならなかった。
俺は遼太、松田と、健人はまさとと同じ部屋になった。
俺達5人同じ部屋にして貰えなかった理由、それは俺達5人にすると絶対うるさくなるからと言う理由。
それに対しては俺達全員一致で否定はしません。


「いい木をみつけたら、俺達登りそうだもんな」

「登りそうより、登りたくなっちゃうよな」

「木登りなんかするの?」

「するよ。
最近はあまりしてないけど、木登りは俺達の日常だからさ」


仲良くはなったけど、木登りだけはまだ一緒にした事がない松田はびっくりしていた。


「もしよかったら、今度俺にも木登り教えてくれないかな?」

「いいよいいよ。
みんな部活のないときにでも行こうぜ」

「でもそろそろあの木、俺達の体重支えられないんじゃねぇ?」

「いや、あいつはそんなやわな木じゃねぇ。
中学になった俺達5人くらい登らせてくれるよ」

「木に向かってあいつって・・・」


木登りの話をしている時の俺達は、小学生のときのようにはしゃいでいる。


「俺、みんなと同じ友達になれて本当に嬉しいよ」

「俺達と友達になって損したって思う日がこなければいいけどね」

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