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好きだって気づいたとき

第1章 色濃い2ヶ月

ようやく学校に馴れ、友達もできたと言うのに、世間で流行っているもの、そうインフルエンザにかかってしまったのです。


「何だよこんなときに。
やっと学校が楽しくなってきたのに、こんなインフルエンザなんかになっちゃって・・・」


熱を出し、おでこを冷やして寝ていた。
夢なのか現実なのか、熱のせいでうとうとしていると、誰かが訪ねてきた。
トイレに行きたくなって部屋を出ると、たけとの声がした。


「あれっ、たけとか?」


2階の階段から声をかけた。


「あっ、知哉?大丈夫か?」

「うん、まだ熱が下がらなくて・・・
どうしたの?」

「先生に手紙をあずかったんだ」

「ありがとう」

「早く直して、また遊ぼうぜ」

「うん、早く直すよ」

「じゃあな」


わざわざ手紙を届けに来てくれた。
と言うことは、今日はみんなで集まってないんだな。
そんな日もあるんだな。

少し熱が落ち着いた次の日、今度は雅人がたずねてきた。


「まさと?」


また昨日みたいに2階から声をかけた。
顔が見たかったけど、熱が下がってもうつしてはいけないけらね。


「知哉、授業のノート、コピーしてきたからね」

「わざわざありがとう」

「じゃあまたな知哉。はやくなおせよ」

「うん」


わんぱくだけど、みんな凄くいいやつ。
そしてすっかり熱も下がり、寝てなくてもよくなり退屈していた日の夕方、また誰かが訪ねてきた。


今日は誰だろう?
部屋を出ようとドアノブに手をかけると、思い切りドアが開いた。


「よっ!と~もや」

「遼・・・太?」


超笑顔で立っていたのは遼太だった。


「お前の顔を見に来た」

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