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好きだって気づいたとき

第11章 2泊3日の海水浴

松田の親戚の民宿に到着。


「よろしくお願いします」


部屋に案内されると、荷物を放り投げ、速攻海パンに着替えて目の前の海に走っていった。
波打ち際に5人で横並びになった。


「海だ」

「うん、海に着いた」

「これより2日間、思い切り遊ぶぞ!」


遼太の掛け声で再び走り出し、みんなで海に飛び込んだ。
浮き輪に乗ってみたり沈めあったり、大はしゃぎの俺達5人。
俺はあの出来事がなかったかのように、はしゃぎまくった。
と言うか、遼太がいなければ俺はここに来ていなかったかもしれない。

遼太がいつも言う“思い出”を撮ろうと、カメラを持ってきてはいるんだけど、全然撮っていない。
撮っていないと言うか、撮っている暇がない。
それは一生懸命遊んでいるからだ。
聞こえはいいけど、遊ぶことに必死なっているってこと。
カメラはタオルに丸めてパラソルの下に放り投げてある。


「腹減らないか?」

「腹減った」

「よ〜し、昼メシ食いに行こう」


民宿がやっている海の家で、お昼ご飯を食べる事にした。
ラーメンにカレー、焼きそばやかき氷と、こういう所の定番メニューをみんなで食べた。


「超うめぇー」

「何で海の家で食べるラーメンって、こんなにも上手いんだろう」

「知哉、お前めっちゃ食ってるけど大丈夫か?」

「うん、何かすげぇ腹減ったもん」

「ならいいけど。
お前普段、あまり食べないからびっくりしたよ」


食べ盛りと言われる年頃のくせして、俺は食が細いほう。
てか遼太、そんな所まで俺の事見てるのかよ。
びっくりだわ。


「よ〜し、食べたらもうひと遊びしようぜ」


食べ終わりまた、海に走っていった。






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