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好きだって気づいたとき

第11章 2泊3日の海水浴

昨日と同じ、お客さんの食事が終わってから俺達の食事。
3人を起こしに行こうと食堂を出ると、ボーッとしながら歩いてきた。


「おっ、ようやくお目覚めになったか」

「遼太、知哉、ごめん」

「いいよいいよ、大丈夫」

「許さん!
罰として、食事の後後片付けをしてもらおっかな」


許さんとか言いながら、顔がニヤけてる遼太。
もちろん後片付けはみんなでやった。


「そう言えば花火持ってきてたよな。
後でやろうぜ」


お手伝いの後片付けを頑張って早く終わらせ、持ってきていた花火を持って、また海岸まで行った。
俺達と同じように、花火をやりに来ている人が結構いた。
その中に、俺達が泊まらせてもらっている民宿の家族連れのお客さんもいた。
その幼稚園くらいの子と花火をやった。
中学3年、受験生とは言え、やっぱまだまだ子供の俺達。
お客さんの子よりも大はしゃぎ。

ー花火ってこんなにも楽しかったっけー

こいつらと一緒だからかもしれないな。
遼太達とと一緒なら何でも楽しい。

遼太達と・・・遼太達・・・遼太・・・
遼太と一緒なら・・・楽しい。

いやいや俺は何を考えてるんだ。


「お〜い知哉、どうした?」

「あっ、いや何でも・・・ないよ」

「・・・?」


ヤバイヤバイ、気をつけないと遼太に考えてる事バレちゃうよ。
昼間の海水浴では撮らなかった写真。
意識はしていないけど、その分今この花火をしているところを撮りまくった。
子供との写真、その家族との写真。
はしゃぎまくった花火も、やっぱり締めくくりは線香花火。
静かにみんな真剣に線香花火をやった。


「おやすみなさい」


親子と別れ、花火の後片付けをして俺達も民宿に戻った。


「知哉・・・」

「んっ?何どうしたの」

「いや・・・何でもない」

「何だよ、変なヤツだな」


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