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仔犬のパレード

第4章 歯






なんか痛てぇなって思ったら…


…っ

あぁ!もお!
意味わかんねぇ!


なんだよ!


なんなんだよ!


……なんだよ


翔「…んだよ…」



智『シて欲しくなったらいつでも言え』

そう言ってくたのは、俺が智と出会った時


初めて人と…智とキスをして…


狂った俺は救われた





いつぶりだろうか
頼んでないのに智からしてきたのは…


もう、きっとずっと前




雅紀「翔」


翔「ん……?」


……


………え?


一瞬…


つーか5秒位
何が起こったのかわからなかった



雅紀「……」


翔「………」


俺の目の前には、雅紀の顔


サラサラとした髪の毛が触れ
唇には、さっき「ここ」と教えてくれた親指に


そして…これはきっと…舌



………は?


翔「はぁ?!ってぇ!!!」


思わず頭を引いた俺は
ゴチっ!とドアに後頭部を強打した


翔「つぅ〜〜…っ!」


雅紀「翔、大丈夫?」


いってぇ……と後頭部を押さえながら
生理的に溢れてきた涙で歪んだ視界で雅紀を見る


翔「……だいじょばないけど…大丈夫だ…」


雅紀「なにそれ。どこの言葉?変なの。」


くふふ。とニコニコ顔のまま笑い声を上げて
雅紀は、何事も無かったように離れて行った






……


智にしろ…雅紀にしろ…

もう俺には何がなんだかわからない





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