まだ見ぬ世界へ
第5章 さよならの恋人
「痛かったな……ごめん」
指が抜かれた感覚のあと、リーダーは息を整える俺の頭を優しく撫でてくれた。
「大丈…夫」
「バーカ、説得力ねーぞ」
どんなに強がりを言ったって、さっきまでの俺の状況を見ればリーダーでも誤魔化すのは不可能だ。
「でももうちょっと耐えてくれよ?」
「……うん」
この言葉がなにを意味するか……
俺は覚悟を決めてゴクッと唾を飲み込んで身構える。
「うっ、やっ、あぁぁぁぁぁっ」
膝裏を抱えあげら両足が広がると、さっきの指とは比べ物にならないくらいの激痛が襲う。
「やばっ、きっ…つ」
その痛みで身体は自分の想いと正反対にリーダーの侵入を防ぐ。
「リーダ……ねぇ、リーダーっ」
目を開けることが出来ない俺は、リーダーの存在を求めて手を彷徨わせる。
「ニノ……俺はここにいる…っ」
手を捕まえ、指を絡めギュッと握られる。
リーダーの声。
リーダーの存在。
リーダーだから……
俺はそう必死に言い聞かせて痛みに耐える。
「ニノっ、いくぞ…っ」
「いやっ、待って…やだぁぁぁぁぁぁぁ」
「ごめん!ニノ…っ」
身体を引き裂くような痛みに無意識に逃げようとするけど、ギュッと掴んだ手が逃してくれない。
「やだやだっ、痛いっ、痛いよ!」
「大丈夫っ、大丈夫……だから」
俺の手を握っていた手が離れると、背中に回って身体をギュッと抱きしめた。
そして言葉の通り、痛みはあるものの少しだけマシになった気がした。
「全部……入った…よ」
ゆっくりと目を開けると、顔にびっしりと汗を掻いたリーダーが俺を見つめていた。
「ホント…に?」
「うん、ホントだよ」
確かめるように下腹部に手を滑らせると、その上にリーダーの手が重なった。
俺の中にリーダーのが……入ってる。
ひとつに……ひとつになれた。
苦痛が、実感に変わった。
痛みの涙が、喜びの涙に変わった。
指が抜かれた感覚のあと、リーダーは息を整える俺の頭を優しく撫でてくれた。
「大丈…夫」
「バーカ、説得力ねーぞ」
どんなに強がりを言ったって、さっきまでの俺の状況を見ればリーダーでも誤魔化すのは不可能だ。
「でももうちょっと耐えてくれよ?」
「……うん」
この言葉がなにを意味するか……
俺は覚悟を決めてゴクッと唾を飲み込んで身構える。
「うっ、やっ、あぁぁぁぁぁっ」
膝裏を抱えあげら両足が広がると、さっきの指とは比べ物にならないくらいの激痛が襲う。
「やばっ、きっ…つ」
その痛みで身体は自分の想いと正反対にリーダーの侵入を防ぐ。
「リーダ……ねぇ、リーダーっ」
目を開けることが出来ない俺は、リーダーの存在を求めて手を彷徨わせる。
「ニノ……俺はここにいる…っ」
手を捕まえ、指を絡めギュッと握られる。
リーダーの声。
リーダーの存在。
リーダーだから……
俺はそう必死に言い聞かせて痛みに耐える。
「ニノっ、いくぞ…っ」
「いやっ、待って…やだぁぁぁぁぁぁぁ」
「ごめん!ニノ…っ」
身体を引き裂くような痛みに無意識に逃げようとするけど、ギュッと掴んだ手が逃してくれない。
「やだやだっ、痛いっ、痛いよ!」
「大丈夫っ、大丈夫……だから」
俺の手を握っていた手が離れると、背中に回って身体をギュッと抱きしめた。
そして言葉の通り、痛みはあるものの少しだけマシになった気がした。
「全部……入った…よ」
ゆっくりと目を開けると、顔にびっしりと汗を掻いたリーダーが俺を見つめていた。
「ホント…に?」
「うん、ホントだよ」
確かめるように下腹部に手を滑らせると、その上にリーダーの手が重なった。
俺の中にリーダーのが……入ってる。
ひとつに……ひとつになれた。
苦痛が、実感に変わった。
痛みの涙が、喜びの涙に変わった。