まだ見ぬ世界へ
第5章 さよならの恋人
「ジャニーズ、シャッフルメドレー」
太一くんの進行の声が聞こえ、曲が流れると先までステージにいた先輩や後輩が引き上げてきた。
静かだったステージ裏が一気に騒がしくなると、落ち込みそうだった気持ちも強制的に上がった。
「二宮くん、おめでとうございます!」
駆け寄ってきたのはの西畑。
「二宮くーん!」
「怖い怖い」
猛スピードでツッコんできたのはマル。
その後も入れ替わり立ち代わりで先輩後輩が声をかけてくれる。
それは俺だけじゃなくて他のメンバーも同じ。
そしてその光景は去年となんら変わりない。
俺たちがステージに立たないということ以外は。
「さて、俺たちは先に戻りますか」
翔くんの声がちゃんと耳に届く。
ステージではエンディングを迎え、さっきまでの騒がしさが一変して静かになるステージ裏。
このあとは毎年恒例初詣。
先に着替えて……ゆっくり待つとしますか。
あれ?
どこに行ったんだろう?
俺の前をそれぞれ楽屋に向かって歩いていく3人の姿。
その中にリーダーはいない。
そして後ろを振り返ってもその姿は無かった。
「ニノ、どうした?」
立ち止まったままの俺に気がついて楽屋に入る前に声をかけてくれた。
「……リーダーどこ行ったんだろうって」
「もう楽屋に戻ってんじゃない?」
相葉さんは当たり前のようにそう答えた。
「そう……そうだよね」
リーダーなら誰よりも早く楽屋に戻っているはず。
楽屋に戻れば着替え終わったリーダーが釣り雑誌を見ているか、充電しながらスマホを操作する姿がそこにあるはず。
そう……あるはずなんだ。
でもそれを確かめるための一歩が踏み出せない。
「あれ?リーダー、いないの?」
あれだけ踏み出せなかった一歩は、全力で楽屋に向かって走り出す。
そして勢いよく楽屋のドアを開けると、相葉さんの言う通りそこにはリーダーの姿は無かった。
太一くんの進行の声が聞こえ、曲が流れると先までステージにいた先輩や後輩が引き上げてきた。
静かだったステージ裏が一気に騒がしくなると、落ち込みそうだった気持ちも強制的に上がった。
「二宮くん、おめでとうございます!」
駆け寄ってきたのはの西畑。
「二宮くーん!」
「怖い怖い」
猛スピードでツッコんできたのはマル。
その後も入れ替わり立ち代わりで先輩後輩が声をかけてくれる。
それは俺だけじゃなくて他のメンバーも同じ。
そしてその光景は去年となんら変わりない。
俺たちがステージに立たないということ以外は。
「さて、俺たちは先に戻りますか」
翔くんの声がちゃんと耳に届く。
ステージではエンディングを迎え、さっきまでの騒がしさが一変して静かになるステージ裏。
このあとは毎年恒例初詣。
先に着替えて……ゆっくり待つとしますか。
あれ?
どこに行ったんだろう?
俺の前をそれぞれ楽屋に向かって歩いていく3人の姿。
その中にリーダーはいない。
そして後ろを振り返ってもその姿は無かった。
「ニノ、どうした?」
立ち止まったままの俺に気がついて楽屋に入る前に声をかけてくれた。
「……リーダーどこ行ったんだろうって」
「もう楽屋に戻ってんじゃない?」
相葉さんは当たり前のようにそう答えた。
「そう……そうだよね」
リーダーなら誰よりも早く楽屋に戻っているはず。
楽屋に戻れば着替え終わったリーダーが釣り雑誌を見ているか、充電しながらスマホを操作する姿がそこにあるはず。
そう……あるはずなんだ。
でもそれを確かめるための一歩が踏み出せない。
「あれ?リーダー、いないの?」
あれだけ踏み出せなかった一歩は、全力で楽屋に向かって走り出す。
そして勢いよく楽屋のドアを開けると、相葉さんの言う通りそこにはリーダーの姿は無かった。