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まだ見ぬ世界へ

第6章 俺の名は

【潤(ニノ)side】()……中身


二『やべっ、緊張する。マジで』

潤「もう、その口調ダメ……だぞ」

注意している自分もまだまだ違和感満載で、潤くんにはなりきれていない。

二『今のうちに自分を出しておかないと…さ』


もうすぐ俺たちは楽屋に到着する。

ここからは互いに互いを演じなければいけない。


だだ無用なツッコミが入らない様に手は打ってある。


「薬とか本当に大丈夫ですか?」

二『う、うん…大丈夫』

潤「何かあったら……薬あるし」

車を駐車し終えたマネージャーが俺たちを心配する。


俺たちは今マスクをつけて風邪ひいてますアピール中。


飲みに行って次の日に風邪をひくのは、体調管理がなってないと怒られかねない。

でも普通に過ごしていてボロが出るくらいなら怒られる方がマシだし、体調が悪い雰囲気を出していれば声もかけられないだろうと俺たちは考えた。


これがとりあえず今日を乗り越える一番の策。


「ちょっと打ち合わせ、行ってきます。あんまり無理しないでくださいね。酷くなったら、帰りに病院寄りますから行ってくださいね」

二『うん、わかった』

潤「ありがとう」

バタバタとスタジオへと走っていくマネージャーはきっと、俺たちの体調が万全でないことをスタッフに伝えに行ってんだろう。

俺たちの体調をただただ心配し、気にかけてくれるマネージャーに対して申し訳ない気持ちになる。

二『今度、飯でも奢ってやろーぜ』

潤「うん……そうだね」

潤くんもきっと同じ気持ちなんだろう。


二『よし、そろそろ……行くよ』

潤くんが俺を演じる。


潤「あぁ、わかった」

俺が潤くんを演じる。



本番……スタート。



潤「おはよ」
二『おはよーこざいます』

大『おはよー』
櫻『おはよう』
相『おっはよー!』

3人はすでに楽屋入りしていて気が抜けない。


もう、相葉さん!

中身は潤くんなんだから、俺の顔を見てニヤニヤしないで。

って、翔ちゃんは何でニヤニヤしてこっちを見てるの?

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