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まだ見ぬ世界へ

第6章 俺の名は

【潤(ニノ)side】()……中身


相『ほら、早く行くよー!』

二『はいはい、わかりましたよ』

俺の姿をした潤くんは相葉さんとの食事へと向かう。

相『お先でーす』

ニ『お疲れ様でした』

大『おつかれぇ』

翔『お疲れー』

潤「お疲れ様」

俺も翔ちゃんの誘いが断れなかったように、潤くんも相葉さんの誘いを断ることが出来なかった。

ドアが閉まる寸前、振り返った俺の姿をした潤くんと目が合った。

そして口パクで俺にある言葉を伝えた。


『あとで』って……


お互いに飲み会が終われば潤くんの家で会おうって約束している。

元に戻る気配もなく、明日もこのままということになれば何らかの対策を打たなければならない。


でも……本当にこのあと会えるのかな?


傍から見るのと近くで見るのは違っていて、嬉しそうに潤くんと行くお店の予約をする翔ちゃんを目の前で見せられて悔しかった。


そして思った。

潤くんだったらどんな顔してたんだろうって……


だから俺は断れない雰囲気もあったけど誘いに乗った。


でもこの決断は大きなリスクを伴う。


この飲み会が終われば、潤くんに対しての俺の気持ちは確実に相葉さんの口から伝えられる。

それを聞けば絶対に気まずくなる。


いや、キモいヤツって思われて、嫌われるに決まってる。


翔『おーい、どうした?ボーっとして』

翔ちゃんが心配そうに俺の顔を覗き込む。

そしていつの間にかリーダーは楽屋を後にしていた。

潤「あ、ごめん」

翔『なんか……悪かったな』

ポスっと俺の隣に腰を下ろした。

潤「別に。なんで?」

翔『何も聞いてないのに勝手に俺、浮かれちゃってさ……』

テンション高かったのは、食事に行けるからだとばかり思ってた。


浮かれるって……なにに?


翔『でもいつもと様子が違うからさ……もしかしてダメだったのか?ニノと』


ニノと……ってなに?

俺と何がダメだったって思ってるの?


……えっ?

なん…で?


必死に答えを導き出すために頭をフル回転させていると、いきなり翔ちゃんにガバッと抱きしめられた。

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