テキストサイズ

まだ見ぬ世界へ

第6章 俺の名は

【潤side】


翔『…で、寝ちゃったわけ?』

頬杖をついてジト目を俺に向ける翔くん。


報告を兼ねて?翔くんを食事に誘った。

まぁ、予想通り根掘り葉掘り昨日の事を聞かれた。

詳細についてはのらりくらりと交わしていたけど、『正直に答えないと帰さない』と翔くんに言われたら白状するしかない。


マジ、怖いんだよな……


で、詳細を伝えたら案の定……説教をくらってる。


「仕方ないじゃん。俺もニノも眠かったんだから……」

翔『それがおかしいって言ってんだろ。そこまでしてて、何で最後までスるのが普通の流れだろ?寝るって、あり得ねぇ』

パクッと枝豆を口に放り込んだ。

「いーの、俺らは俺らのペースがあるんだから。それよりそっちはどーなのよ」

翔『どーって……なにが?』


呑気に答えちゃって……

今日は俺だって翔くんを追い込むんだから。


「告白……したのかよ」

翔『ブーッ!ゲホッ…ゴホッ、苦しい…っ』

動揺して飲んでいたビールを豪快に吹き出した。

「もう……汚いから。あっ、すみません。ビールとお手拭きください」

『はい、かしこまりました』

テーブルを拭きながらたまたま通った店員さんに追加注文する。

翔『お前が変な事、聞くからだろ』

「変な事じゃねーし。気持ち伝えるって言ったじゃん」

翔『昨日の今日ですぐ言えっかよ。今日は松潤とご飯行くって思ってたしさ』

「ふーん、きっかけが無かったって事?」

今度は俺がジト目で翔くんを見つめる。

翔『そーだよ!きっかけがあったら今すぐにでもしてやるよ!』

「言ったから…ね」

翔『…えっ?』


きっと翔くんなら俺の挑発に乗ると思った。

じゃあそれを……実行してもらいますか。


プププッ…


おっ、ナイスなタイミングでニノからメッセージ。


『おまたせしました。ビールとお手拭きです』

「ありがとう」

?「あっ、すみません!もう一つビール追加で」

翔『な…っ』

聞こえてきた声と一緒にいる人物を見て、口を開けたまま固まった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ