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まだ見ぬ世界へ

第6章 俺の名は

【潤side】


瞼をゆっくり開けると、俺の腕枕でスースーと吐息をたてているニノの姿が最初に飛び込んでくる。

昨日の妖艶で俺を虜にする色気を放っていた姿とは違い、まるで子どものような寝顔。


ヤベっ、思い出しただけでアソコが……


落ち着かせるようにニノをゆっくりと抱き寄せて、髪に顔を埋めて大きく深呼吸する。

ニ『ぅ…ん』

包まれる俺に腕の中で身動ぎするとゆっくりと瞼を開ける。

「ごめん、起こしたな」

ニ『うう…ん、大丈…夫。おは…よ』

「おはよ、ニノ」

チュッと見上げるニノのオデコにキスを落とす。

「身体、大丈夫?」

ニ『うーん、色々と……違和感はね』

「ごめんな」

謝罪の気持ちを込めながらニノの身体に回しいた手で腰を擦った。


優しくしなきゃとは思っていたのだけど……

これでもかという色気を放ち、潤んだ瞳で『潤くん』と呼ばれて見つめられると止めることなんて出来なかった。


ニ『いいよ、謝らないで?俺も…さ…』

昨日の事を思い出してか、ポッと顔が赤くなった。


ニノに求められちゃぁね?

俺だって張り切っちゃうからさ。


今回は初めてだし、お互い様ってことかな。


「今度は優しくする……かな?」

ニ『なんか……疑問形なんですけど』

ワザと頬を膨らませて拗ねて見せる。

「そんな表情してたら優しくできませーん」

俺は回していた腕を解くと、ニノに覆いかぶさった。

ニ『えっ、嘘…だよね?』

「さーね。今から確かめてみる?」

ニ『ふふっ、いいかも。なら、今日の相葉さんとの飲み会はキャンセルしなきゃね』

首に手を回すと俺を引き寄せる。

「なんで?」

ニ『それは潤くんが一番、わかってるんじゃない?』

ニコッと笑いながら小首を傾げて見せる。


こうやって小悪魔なニノに振り回されるのも悪くないかも。


「そうだね。俺も翔くんとの約束、キャンセルするわ」

ニ『なんで?』

「ニノの身体のケア、しなきゃだからね」

ニ『ふふっ、よろしくお願いします』

俺たちはゆっくりと唇を重ねた。


でもスマホを見たら、俺たちがキャンセルを伝える前に、翔くん、相葉くんからそれぞれお断りのLINEが入っていた。


なんか……あったのかな?


【end…?】

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