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まだ見ぬ世界へ

第11章 アイツは可愛い年下の男の子

「じゃあもっと俺だけに可愛い潤、いやエロい潤を見せてくれ」

バスローブを脱ぎ捨て、潤の脚を大きく押し広げる。

「いく…ぞ」

『う…ん』

この瞬間だけは何度身体を重ねたって、潤の不安と恐怖は完全には拭えない。


当たり前だ。

本来はこんな用途では使わないだから……

本人がいくら覚悟したって身体は拒絶し、多少の痛みを伴う。

そしてそれは潤にしかわからない。


『ホント、相変わらずヘタレなんだから。ヤル気満々だったの翔でしょ?』

覆いかぶさっている俺の顔に手を伸ばし、頬を包んだかと思ったら指でムニッと摘ままれる。

「ひぃたぃい」

『俺、そんなやわじゃないから』


自分の方が怖くて痛いはずなのに……

それでも俺とひとつになりたいって思ってくれる。


「やっぱ、すげーな潤は」

『……凄いのは翔だよ』

「えっ?」

『俺にとって翔はいつだって尊敬できる憧れの人で……』

「うわっ!」

手を首に回すとグイっと潤の方に引き寄せられる。

『最高にカッコいい恋人だよ』

耳元で甘く囁くと、そこにチュッとキスをしてくれた。


潤がここまでストレートに俺の想いを伝えてくれたのは初めてかもしれない。

ヤバい、めっちゃ嬉しいんだけど。


『翔』

「ん?」

頭を上げて、鼻と鼻をくっつけ、至近距離で潤を見つめる。

『遅くなったけど、お誕生日おめでとう』

「えっ?」

『直接、伝えてなかったから。LINEでは相葉くんに負けちゃったけど……直接は勝ったよね』

「ぷっ…なんだよそれ」

ドヤ顔の潤に思わず吹き出してしまった。

『俺にとっては重要なんだよ』


例えメンバーであっても勝ち負けに拘る辺りは潤らしいな。


「でもさ俺、今日ZEROのスタッフさんにお祝いされたよ」

『あっ…そっか』

俺の言葉で予想通り、一瞬で絵文字みたいなしょんぼり顔に変わる。

「ホント、バカだな」


そんなの俺にとっては全く、重要じゃないそ?

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