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まだ見ぬ世界へ

第11章 アイツは可愛い年下の男の子

絶妙な力加減で、腰を揉み解してくれる。

「あ…あのさ……」

この状況をツッコまれるのも嫌だけど、何も言ってこないのも何だか気まずい。

沈黙に耐えられず、ニノに声をかけたけど顔はあげられない。

『珍しいね、潤くんがここまでなるなんて』

「あ、うん。なんか……ごめんな」

俺がどうしてこうなったかニノは完全に気がついているし、否定できる要素はひとつもないので認めるしかない。


でも、なんか……情けない。


『いいって、気にしないで。俺もたまに助けてもらってるし』

「助けてもらってる?」

身に覚えのない言葉に俺は顔を上げ、マッサージをしているニノの方を見た。

『潤くんは翔ちゃんに夢中だったから、気づくわけないよ』

クスッと笑うニノに俺の顔は熱くなり、一気に赤くなったと思う。


俺……そんなにバレバレだったのか?


『バレバレだからね』

俺の心の中での問いかけに応えるニノ。

「エスパーかよ」

『ふふっ、そうかもね』

「く…っ、あぁ…っ」

ニヤっと俺に笑いかけると、わざと強めに腰を押した。

『今日は相葉さんかリーダーに変わってもらえば?クリフクライム』

「ニノが変わってくれるんじゃねーのかよ」

『俺が変わったって潤くんほどの戦力にはならないでしょ』

「それもそうだな」

今までの仕返しとばかりに俺はニヤっとニノに笑って見せた。

『あー、そんな事言っていいのかな?俺次第なんだよ?クリフクライムをしなくていいように出来るの』

「は?なんでニノ次第なんだよ」

『じゃあ潤くん言える?ヤり過ぎで腰が痛くて動けません。だから変わって下さい……って』

ニヤニヤしつつ、口に手を当てて上品にフフッと笑って見せるニノ。

『いえま…せん』

「この借りは大きいからね、潤くん」


何言ったって俺に勝ち目はない。

満面の笑み、アイドルスマイル全開のニノが眩しいよ。

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