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まだ見ぬ世界へ

第11章 アイツは可愛い年下の男の子

【おまけ♡】


周りから見れば俺たちの関係は不思議で、何より理解できないかもしれない。

だからといって、こっちが必死に理解してもらおうとしたり、無理に理解してもらおうとは思わない。


カズはもちろんのこと……

相葉ちゃんがいいならそれでいいかなって。


相葉ちゃんがカズを好きだってのはすぐに気がついた。

わかりやすくカズの事、目で追ってたからね。


相葉ちゃんはカズしか見てないから俺の気持ちには全く気づいていなくて、元々の2人の関係性もあるからグイグイ行く。

カズが相葉ちゃんの気持ちに気づくことはないと思ったけど、相葉ちゃんがカズへの想いを伝えるのは時間の問題だった。


怖かった。

ミラクル相葉が本当にミラクルを起こすかもしれないって。


だから俺は2人っきりになった時、聞いたんだ。

『ニノの事、好きだよね』って。


この事を伝えたからって、何か変わる訳でもない。

俺の些細な抵抗。

自分が勇気も出せず告白できないのに、相葉ちゃんの告白を止めたいって思った。


そんな俺の考えなんて知りもしない相葉ちゃん。

俺の言葉にちょっとビックリしてたけど『うん』ってハッキリと答えてくれた。


その姿に……俺は後ろめたさを感じた。


俺だって、好きな気持ちは同じなのにって。


だから俺も伝えたんだ。

『俺もニノが好きだって』


そこからはライバルって言うか、不思議な関係だった。

胸に秘めて吐き出せなかった気持ちを、お互いに吐き出すことが出来た。


けどその分……もっとカズが好きになった。


そんなある日、相葉ちゃんが俺に言ったんだ。


『俺、ニノに告白する』って。


なんで俺にそんな事、伝えるんだろうって思った。

だって俺の許可なんていらない。


でも相葉ちゃんは『リーダーは俺が気づいてないのにニノが好きだって教えてくれた。だから俺もちゃんと言わなきゃ、フェアじゃないでしょ?』って。


ニカッと笑う相葉ちゃんは、最高に男前だって思った。

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