まだ見ぬ世界へ
第12章 愛を叫べ
【大野side】
ニ「道案内、しっかり頼みますよ?不安しかないですから」
「道案内くらい、俺だって出来るわ!」
俺は後部座席から助手席に移動。
ニノの家から近い場所に住んでいたので、最後は俺になった。
最後の最後……ようやく2人きりになった。
ニ「そんな見つめられたら、運転に集中できないですけど」
「へっ?」
ヤバい、やってしまった……
後部座席からニノを見ていた感覚で、助手席でも同じように見つめてしまった。
ニ「ふふっ……運転する姿もなかなかでしょ?」
何も答えられなかった俺に、いつもの様に助け舟を出して雰囲気を和ましてくれる。
俺も思わず笑みが溢れる。
って……もう、違う違う!
やっと2人っきりになったのに、いつも通りに接してどうするんだ。
ニ「あの……」
「へっ?」
ニ「……道案内して下さい」
信号で止まった車の中、苦笑いしつつ俺を見ていた。
「次の信号を、右でお願いします」
ガクッと肩を落としながら答えた。
二「そんなに落ち込みます?」
クスクス笑いながらニノは車を走らせる。
言いたいことは何も言えず、道案内の言葉だけを発して家に到着した。
「……ありがとう」
シートベルトをスルりと外した。
ニ「リーダー、どうしたんですか?さっきから……変ですよ?」
もう、考えたってどうにもならない。
「……俺、ずっと変なんだ」
ニ「何か、あったんですか?俺で良かったら話、聞きますよ?」
スッとシートベルトが外れる音の後、下を向く俺の前に覗き込むニノの顔が映る。
本能のままに俺はニノを抱きしめた。
ニ「リ…リーダー?」
「俺の話……聞いてくれる?」
ニ「う…うん」
動くことなく俺の胸の中にすっぽりと包まれたまま返事をした。
「俺……ニノが好きだ」
ニ「えっ?」
ニノが俺を見上げているのは動きでわかったけど、見ることができなかった。
ニ「あの……俺……」
「ごめん。今、いっぱいいっぱいで返事を聞く余裕がないや。でももし、俺の気持ちを受け止めてくれるなら……」
遠ざかっていく車をじっと見つめる。
俺の気持ちに赤信号が灯るのも、青信号が灯るのもニノの答え次第。
ニ「道案内、しっかり頼みますよ?不安しかないですから」
「道案内くらい、俺だって出来るわ!」
俺は後部座席から助手席に移動。
ニノの家から近い場所に住んでいたので、最後は俺になった。
最後の最後……ようやく2人きりになった。
ニ「そんな見つめられたら、運転に集中できないですけど」
「へっ?」
ヤバい、やってしまった……
後部座席からニノを見ていた感覚で、助手席でも同じように見つめてしまった。
ニ「ふふっ……運転する姿もなかなかでしょ?」
何も答えられなかった俺に、いつもの様に助け舟を出して雰囲気を和ましてくれる。
俺も思わず笑みが溢れる。
って……もう、違う違う!
やっと2人っきりになったのに、いつも通りに接してどうするんだ。
ニ「あの……」
「へっ?」
ニ「……道案内して下さい」
信号で止まった車の中、苦笑いしつつ俺を見ていた。
「次の信号を、右でお願いします」
ガクッと肩を落としながら答えた。
二「そんなに落ち込みます?」
クスクス笑いながらニノは車を走らせる。
言いたいことは何も言えず、道案内の言葉だけを発して家に到着した。
「……ありがとう」
シートベルトをスルりと外した。
ニ「リーダー、どうしたんですか?さっきから……変ですよ?」
もう、考えたってどうにもならない。
「……俺、ずっと変なんだ」
ニ「何か、あったんですか?俺で良かったら話、聞きますよ?」
スッとシートベルトが外れる音の後、下を向く俺の前に覗き込むニノの顔が映る。
本能のままに俺はニノを抱きしめた。
ニ「リ…リーダー?」
「俺の話……聞いてくれる?」
ニ「う…うん」
動くことなく俺の胸の中にすっぽりと包まれたまま返事をした。
「俺……ニノが好きだ」
ニ「えっ?」
ニノが俺を見上げているのは動きでわかったけど、見ることができなかった。
ニ「あの……俺……」
「ごめん。今、いっぱいいっぱいで返事を聞く余裕がないや。でももし、俺の気持ちを受け止めてくれるなら……」
遠ざかっていく車をじっと見つめる。
俺の気持ちに赤信号が灯るのも、青信号が灯るのもニノの答え次第。