まだ見ぬ世界へ
第12章 愛を叫べ
【二宮side】
マ「……さん、二宮さん」
「ん?」
マ「さっきから呼んでるんですけど……」
楽屋の入り口で少し不機嫌そうに手帳を持ち、片側に重心を置いて立っていた。
マ「今後のスケジュールなんですけど……」
手帳を捲りながら話し出すが、内容が全然頭に入ってこない。
「ごめん……その話、後日でもいい?」
マ「その方がよさそうですね……」
大きな溜め息をついてパタリと手帳を閉じる。
「悪いな」
マ「気にしないで下さい。けど……気持ち切り替えて下さいね?」
「……わかってる」
ソファーの背もたれに身体を預け、天井を仰いだ。
「悪い、10分後に迎えに来てくれる?」
マ「はい、わかりました」
軽く会釈した後、マネージャーは楽屋を出た。
テーブルに置いてあるスマホをタップする。
時刻は6月16日午後11時30分。
大きく深呼吸した後、LINEのアプリを開く。
あの日、みんなに告白されてからずっと考えてた。
でもいくら考えたって答えは出ないし、そもそも答えって……なに?
『好き』ってメンバーに言われた時は驚いた。
そんな風に思われているなって当たり前だけど、これっぽっちも思っていなかった。
もちろん俺だって……メンバーが好き。
でもきっと俺の『好き』という気持ちと、伝えてくれた『好き』という気持ちは違う。
だからメンバーの気持ちには答えられない。
でもなぜかその答えに納得が出来ない。
じゃあ、どうすればいい?
そして自分はどうしたい?
コンコン…
「そろそろ出発しますよ」
「あ、うん。わかった」
手を伸ばして鞄を取り、重い腰を上げて楽屋を後にした。
「この後、予定ないですよね?」
「うん、ないよ。なんで?」
珍しくプライベートの予定を聞いてくるマネージャー。
「いや、櫻井さんから『二宮さんを連れて来てほしい』って連絡があったので」
「そっか。わかった」
出ない答えを出す日が来てしまったみたいだ。
マ「……さん、二宮さん」
「ん?」
マ「さっきから呼んでるんですけど……」
楽屋の入り口で少し不機嫌そうに手帳を持ち、片側に重心を置いて立っていた。
マ「今後のスケジュールなんですけど……」
手帳を捲りながら話し出すが、内容が全然頭に入ってこない。
「ごめん……その話、後日でもいい?」
マ「その方がよさそうですね……」
大きな溜め息をついてパタリと手帳を閉じる。
「悪いな」
マ「気にしないで下さい。けど……気持ち切り替えて下さいね?」
「……わかってる」
ソファーの背もたれに身体を預け、天井を仰いだ。
「悪い、10分後に迎えに来てくれる?」
マ「はい、わかりました」
軽く会釈した後、マネージャーは楽屋を出た。
テーブルに置いてあるスマホをタップする。
時刻は6月16日午後11時30分。
大きく深呼吸した後、LINEのアプリを開く。
あの日、みんなに告白されてからずっと考えてた。
でもいくら考えたって答えは出ないし、そもそも答えって……なに?
『好き』ってメンバーに言われた時は驚いた。
そんな風に思われているなって当たり前だけど、これっぽっちも思っていなかった。
もちろん俺だって……メンバーが好き。
でもきっと俺の『好き』という気持ちと、伝えてくれた『好き』という気持ちは違う。
だからメンバーの気持ちには答えられない。
でもなぜかその答えに納得が出来ない。
じゃあ、どうすればいい?
そして自分はどうしたい?
コンコン…
「そろそろ出発しますよ」
「あ、うん。わかった」
手を伸ばして鞄を取り、重い腰を上げて楽屋を後にした。
「この後、予定ないですよね?」
「うん、ないよ。なんで?」
珍しくプライベートの予定を聞いてくるマネージャー。
「いや、櫻井さんから『二宮さんを連れて来てほしい』って連絡があったので」
「そっか。わかった」
出ない答えを出す日が来てしまったみたいだ。