まだ見ぬ世界へ
第12章 愛を叫べ
櫻「だだいま」
「お帰りー」
ガスコンロの火を止めて、玄関へと翔を出迎えに行く。
櫻「はぁー、疲れた」
靴を脱ぎ終えると、ガバッと俺に抱きついてくる。
「先にお風呂入る?それともご飯にする?」
櫻「んー、どうすっかな……」
暫く俺を抱きしめてから離れると、柔らかい唇が触れた。
櫻「和也って言いたいところだけど……」
「な…っ」
顎を掴まれ、グイッと持ち上げられる。
櫻「風呂にするわ」
唇を押し付けるようにキスしてきた。
「楽しみはやっぱ、最後に取っとかないとな」
「あっ、やめ…っ」
ムニムニとズボンの上からお尻を揉んできた。
櫻「もー、可愛い声だして……ここで、襲っちゃうよ?」
「ひゃ…っ」
はむっと噛んで、そして囁いてきた。
櫻「どうする?先に……スる?」
「あん…っ」
スエットの上から反応し始めた俺のモノを擦って刺激する。
与えられる刺激に身体は疼くけど、俺は必死に理性と戦って首を横に振った。
櫻「わかった。あとでたーぷり、可愛がってあげるね」
「普通で……お願いします」
コテっと頭を撫で肩に預ける。
『たーぷり』ってのが怖いんですけど……
「それはいくら和也でも聞けないお願いだな」
「ですよね」
明日は休みだからってのもあるんだけどね。
櫻「よし、まずは風呂にすっか。で、ご飯食べて……その後は、ね?」
アイドルスマイル全開の翔さんがコテっと首を傾げて俺を見つめる。
「お手柔らかにお願いします」
少しだけ背伸びしてチュッと軽くキスをしたら、顔を真っ赤にさせて口を押える翔ちゃん。
不意打ちに弱いんだよね。
「じゃあ、ご飯用意してくるからね」
櫻「あ、うん。俺も風呂、マッハで入ってくる」
翔ちゃん同様ちょっと早足な俺も、何だかんだで楽しみにしてるのか?
いや、ないないない!
俺は邪念を払う様にブンブンと首を横に振って、ご飯の準備を進めた。