まだ見ぬ世界へ
第15章 エンドウの花
「えっ?」
『『えぇぇぇぇぇぇぇ!』』
俺の驚きの声は前にいる2人の驚きの声に見事に消され、それと同時に車が急停車した。
『潤…っ、あぶねーだろ!』
『翔が変な事、言うからだろーが!』
『てか、恋人ってなんなの!』
『変じゃないし……言葉のまんまだけど』
感情のままに言葉をぶつける2人に対し、いたって冷静に答える翔さん。
「はぁ?もう……何、言ってんの?智、ビックリして言葉も出てないじゃん」
潤さんの言う通り、隣にいる智さんは表情も身体も微動だにしない。
『あぁ、智はわかってるから驚いてないの。だって、そのつもりで連れてきたんだし……ね?』
智さんは翔さんの問いに黙って頷いた。
『ちょっと待って!マジで全然、意味がわからない」
イライラから頭を掻きむしる雅紀さん。
『お前らさ……村の掟を思い出せよ』
『『あっ…』』
溜め息交じりに翔さんが呟くと、2人はピンと来たような表情を見せた。
『お前らも忘れず伝えておけよ』
そう言って翔はスマホを操作すると、2人も同じ行動を取った。
……あれ?
「智…さんは、電話しなくていいんですか?」
窓の外をボーっと見つめる智さんに声をかけた。
『あっ、俺?もう伝えてるから大丈夫。それに……智って呼んでいいからな?』
「いいん……ですか?」
俺に拒否権なんてないのはわかってる。
でもそもそも『男』の俺に恋人なんて務まるのか?
『そうしてくれなきゃ俺たちが困るんだ。恋人として……接してほしい』
智さん、そして連絡を終えた翔さんや雅紀さん、潤さんも真剣な目を俺に向ける。
「わかり……ました」
その目に切迫した雰囲気も感じ取った俺はそれ以上、何も言えなかった。
『ありがとう』
スッと表情が変わって優しい目になった智は俺の髪を優しく撫でてくれた。
『じゃあ、出発するよ』
潤の言葉と共に車は再び動き出した。
『じゃあ、しりとり……始め!』
『村』『掟』
ただこの言葉に疑問は残ったままだけど、今はグッとこらえてしりとりに参加した。
久しぶりに感じた、楽しい雰囲気が消えないように……
『『えぇぇぇぇぇぇぇ!』』
俺の驚きの声は前にいる2人の驚きの声に見事に消され、それと同時に車が急停車した。
『潤…っ、あぶねーだろ!』
『翔が変な事、言うからだろーが!』
『てか、恋人ってなんなの!』
『変じゃないし……言葉のまんまだけど』
感情のままに言葉をぶつける2人に対し、いたって冷静に答える翔さん。
「はぁ?もう……何、言ってんの?智、ビックリして言葉も出てないじゃん」
潤さんの言う通り、隣にいる智さんは表情も身体も微動だにしない。
『あぁ、智はわかってるから驚いてないの。だって、そのつもりで連れてきたんだし……ね?』
智さんは翔さんの問いに黙って頷いた。
『ちょっと待って!マジで全然、意味がわからない」
イライラから頭を掻きむしる雅紀さん。
『お前らさ……村の掟を思い出せよ』
『『あっ…』』
溜め息交じりに翔さんが呟くと、2人はピンと来たような表情を見せた。
『お前らも忘れず伝えておけよ』
そう言って翔はスマホを操作すると、2人も同じ行動を取った。
……あれ?
「智…さんは、電話しなくていいんですか?」
窓の外をボーっと見つめる智さんに声をかけた。
『あっ、俺?もう伝えてるから大丈夫。それに……智って呼んでいいからな?』
「いいん……ですか?」
俺に拒否権なんてないのはわかってる。
でもそもそも『男』の俺に恋人なんて務まるのか?
『そうしてくれなきゃ俺たちが困るんだ。恋人として……接してほしい』
智さん、そして連絡を終えた翔さんや雅紀さん、潤さんも真剣な目を俺に向ける。
「わかり……ました」
その目に切迫した雰囲気も感じ取った俺はそれ以上、何も言えなかった。
『ありがとう』
スッと表情が変わって優しい目になった智は俺の髪を優しく撫でてくれた。
『じゃあ、出発するよ』
潤の言葉と共に車は再び動き出した。
『じゃあ、しりとり……始め!』
『村』『掟』
ただこの言葉に疑問は残ったままだけど、今はグッとこらえてしりとりに参加した。
久しぶりに感じた、楽しい雰囲気が消えないように……