まだ見ぬ世界へ
第5章 さよならの恋人
「あ「ごめんな」」
プシュッとプルタブの開く音と、リーダーがポツリと呟いた言葉で俺の言葉をかき消した。
「えっ?なにが?」
パッとリーダーの顔を見たけど、前を向いたままビールを流し込んでいた。
俺にはその言葉の意味がわからない。
そもそも謝られるようなことは何もされてない。
「あんな時に話しちゃって…さ」
その言葉にリーダーが何に対して謝っているのかわかった。
「ホント、タイミング……最悪ですよ」
皮肉交じりに答えた。
もちろん、本気じゃないけどね?
「本当に……ごめんっ!」
でもそれはリーダーには伝わってないようで、ソファーの上で正座をすると俺に向かって頭を下げる。
「ちょっと、止めてよ!冗談だって」
「わかってる!わかってるけど……」
「じゃあ、顔を上げなさいって」
必死に肩を掴んで起こそうとするけど、ビクともしない。
「俺は卑怯だ」
「はい?」
「あんな日に言うなんて、俺……」
リーダーがいうあんな日とはきっと俺の誕生日だ。
「卑怯だなんて、大袈裟だよ」
そりゃ、誕生日にあんな話を聞くなんて思ってもなかったし、ビックリもした。
もちろん別の日に話すタイミングはあったのかもしれない。
5人で集まる日はあの日だけじゃないし、レギュラー収録のあとでも話そうと思えば話せる。
でも収録のあとに取材があったり、プライベートの約束があるかもしれない。
けど大阪であれば夜に仕事やプライベートな予定が入る可能性は低い。
そう考えるとワクワク学校の前日はリーダーにとってベストなタイミングだった。
まぁ、その日がちょうど俺の誕生日ってだけ。
「大袈裟なんかじゃない」
「もー、しつこいよ」
「だって俺は……ニノの誕生日だから……言ったんだ」
「……えっ?」
ようやく顔を上げてくれたけど……
「り、リーダー?」
驚く俺を見つめる瞳にはなぜか涙が堪っていた。
プシュッとプルタブの開く音と、リーダーがポツリと呟いた言葉で俺の言葉をかき消した。
「えっ?なにが?」
パッとリーダーの顔を見たけど、前を向いたままビールを流し込んでいた。
俺にはその言葉の意味がわからない。
そもそも謝られるようなことは何もされてない。
「あんな時に話しちゃって…さ」
その言葉にリーダーが何に対して謝っているのかわかった。
「ホント、タイミング……最悪ですよ」
皮肉交じりに答えた。
もちろん、本気じゃないけどね?
「本当に……ごめんっ!」
でもそれはリーダーには伝わってないようで、ソファーの上で正座をすると俺に向かって頭を下げる。
「ちょっと、止めてよ!冗談だって」
「わかってる!わかってるけど……」
「じゃあ、顔を上げなさいって」
必死に肩を掴んで起こそうとするけど、ビクともしない。
「俺は卑怯だ」
「はい?」
「あんな日に言うなんて、俺……」
リーダーがいうあんな日とはきっと俺の誕生日だ。
「卑怯だなんて、大袈裟だよ」
そりゃ、誕生日にあんな話を聞くなんて思ってもなかったし、ビックリもした。
もちろん別の日に話すタイミングはあったのかもしれない。
5人で集まる日はあの日だけじゃないし、レギュラー収録のあとでも話そうと思えば話せる。
でも収録のあとに取材があったり、プライベートの約束があるかもしれない。
けど大阪であれば夜に仕事やプライベートな予定が入る可能性は低い。
そう考えるとワクワク学校の前日はリーダーにとってベストなタイミングだった。
まぁ、その日がちょうど俺の誕生日ってだけ。
「大袈裟なんかじゃない」
「もー、しつこいよ」
「だって俺は……ニノの誕生日だから……言ったんだ」
「……えっ?」
ようやく顔を上げてくれたけど……
「り、リーダー?」
驚く俺を見つめる瞳にはなぜか涙が堪っていた。