俊光と菜子のホントの関係
第8章 『かけがえのない兄妹』
けれど……思い出して改めてわかった。
俺にとって、菜子がどういう存在か。
兄妹愛が全くなくなったとも思ったけど、素直に妹としても好きだと思える。
ホッとした。俺にもまだその気持ちが残ってたんだ。
両方踏まえた上で、菜子のことを想える。
ホントに俺にとって、かけがえのない菜子……だよな。
そうだ。智樹のバイト先寄ったついでに、ケーキか何かを買っていこう。なんか、急にそんなことをしたくなった。
父さんと母さんと俺は一つずつにして、菜子は甘い物スゲー好きだから二つにしてやろー。
子供みたいに目をキラキラさせて喜ぶ姿が、容易に想像がつく。
早くその菜子を見てみたい……