俊光と菜子のホントの関係
第11章 『一旦距離を置きたい』
「えっ……えぇーーーーっ!?
俊光さんのことをっ……諦めるぅーーっ!?」
「キャー、明里ぃ! また声が大きいってーっ!」
「うぐっ」
たじろいで明里の口を両手でふさいだ。
朝学校に着いてから廊下の隅で、私が昨日心に決めたことを明里に報告したんだ。したら、また明里に叫ばれちゃったよ。これじゃあ昨日と一緒だし。
まぁ、無理もないかぁ……。昨日まで『好き好き』言ってた俊光君のことを、今日になっていきなり『諦める』だなんて……驚くよね。
でも、こうやって決意でもしない限り私……自然と諦めることなんて出来そうにないんだもん。
だから……。