俊光と菜子のホントの関係
第12章 それから――
「もうやめてよねー。食事中にいきなり下ネタぶっこむの」
「ははは……いやはや。まさか菜子から、性の営みについての質問をされるとは。お父さん、かなり驚いたぞ」
「ご、ごめんなさーい。今何となく知りたくなっちゃって……えへっ」
むせが治った二人は、気を取り直してまたシチューに手をつけ始めた。やっぱり動きがシンクロしてる。すごーいっ。双子の明里と晃(ひかる)君みたい。
「だけど、何で『オーマイガー』なんだ?」
「あのねお父さん。エリナが見せてくれたエッチビデオで、外人さんが『オーマイガー!』って叫んでたの。ねぇねぇどうなのぉ?」
「わ……私達はそんなにオーマイガーじゃないわよ。そういうの人それぞれだし……。ねぇ、勝治さん?」
「えっ……!? いやまぁ、そうだなぁ……。どちらかというと、ソフトなオーマイガーかな?」
二人とも、とっても恥ずかしそうだけど答えてくれた。
そうかぁ。みんながみんな激しいオーマイガーじゃないんだね。
てことは、中身がお父さんに似てる俊光君も、ソフトなオーマイガーってこと? ……って、だからすぐに俊光君に結びつけるのダメだってばぁっ!
また『ポワン』と想像しちゃったものを追い払うように、味わって食べたかったシチューをガツガツと口に運んでいった。
「あっ、そうだ。私、もう一つ訊きたいことがあったんだ」
「こ……今度は何よ?」
「あのね……? お父さんのアソコって、瓜みたいに大きいの?」
「…………」
ありゃ? 二人とも一瞬で固まっちゃった。特にお母さんが。
「て、ていうか、あんた昔お父さんとお風呂に入ってた時、裸見てたでしょ?」
「そうだけど、小さい頃だったからもう記憶が薄れてて、アソコの部分はモザイクがかかってるみたいにボンヤリなんだもん」
「そ、そうか。えーっとな……お父さんのは、さすがにそこまで大きくないと思うぞ?」
「そうなの? やっぱそれも人それぞれ?」
「だな。ちなみに……美都子は、俺の大きいと思う?」
「ちょっ……やだっ! 私に訊かないでよっ!」
「何を恥ずかしがっているんだ? 美都子、昔から下ネタを平気でズゲズゲと話すじゃないか」
「勝治さんのことに関しては、平気でズゲズゲと話せないの!」
何だかよくわからないけど、二人ともホントに仲がいいよねー。