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俊光と菜子のホントの関係

第12章 それから――


 *


 今年のイヴは、エリナんちでお泊まりを兼ねたクリスマスパーティー。メンバーは、明里も含めたいつもの5人組。

 私達は、白黒のエレガントなエリナの部屋で、クリスマスソングを陽気に歌いながら、プレゼントをグルグルと回している最中なんだー。


「はーい、ストーップ!」


 歌が終わったと同時に、回していた手をピタッと止める。

 あっ。私、エリナのが当たったぁ。

 早速みんなで、それぞれ手にしたプレゼントを開けてみる。私に来たエリナからのプレゼントは……


「わぁー可愛いー。がま口ポーチだぁー」


 手に収まる大きさの、コロンとした丸っこいポーチ。柄も、白地に大きめの黒い水玉という、この部屋を見てもわかるように、エリナの趣味がまんまプレゼントに表れている。でも、私にもツボだよ、これ。


「嬉しー。こういうの欲しかったんだ。ありがとうエリナ」


 本当に嬉しくて、プレゼントをギュッと抱きしめた。


「フフフー。アタシも菜子からのクリーム色のマフラーと手袋、もう気に入っちゃったぁー」


 と、エリナもルンルンしながら身につけて見せてくれた。


「ホント? 良かったぁー……
 あれ? ポーチの中、何か入ってる」


 硬い感触がして、ポーチを揉んで確認すると……箱?

 明里と他の二人も「何なに?」と興味津々に見てくる。


「フフフー、開けてごらーん」

「えー、何だろー……」


 もう一つのサプライズプレゼントにワクワクしながら、がま口をパカッと開けてみた。


「……何コレ?」


 ポーチの中に入っていたのは、長方形の白い箱で、表面には『0.01』という数字がシンプルにデザインされている。そして、どうやら『6個入り』みたい。

 だから……何が?


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