俊光と菜子のホントの関係
第18章 『三人で合コン』
「ごめんってば、菜子ぉ。機嫌直して。モチみたいに膨れていると、愛らしい顔が台無しよ」
「誰のせいだと思ってるのぉ?」
明里は、猫撫で声で私にベッタリとくっついて、膨れた頬っぺたを指でつんつんと突っついてくる。反省の色ゼロの明里に、機嫌を直すどころか、ますますぶーたれちゃうよ。
「いい加減笑いなさいよー、ほれほれ」
「あーもうっ。またそうやって胸を触るー」
頬っぺたを突っついていた指が、今度は胸を突っついてくるし。私がいくら手を振り払ったり退けたりしても、明里はめげずにつんつんつんつん……。
「明里、胸触りすぎーっ」
「いいじゃない。菜子の胸、これからはワタシだけじゃなくて……俊光さんも触るようになるんだからぁ。今のうちに独り占めしておきたいのー」
「ちょっ……! やだぁっ、明里ってば! 何言ってんのぉ!?」
俊光君も触るようになるだなんてっ! さっき暴露された話よりも倍倍恥ずかしくて、顔がボーンと燃え上がっちゃったじゃん!
「『何言ってんの!?』って何言ってんのよー。恋人同士にもなったからには、俊光さんだって胸触るでしょ。……あ、もうすでに触ったんだっけね。バスタオル越しにムニッって」
「ひゃーっ、思い出させないでぇっ! それに、あれは事故だもんっ!」
俊光君にムニッとされた感触は、数ヶ月経った今でも身体に根強く残っていて、ちょっと思い出しちゃうだけでムズムズウズウズが発症しちゃうんだよぉー。
「事故でも触られたことには代わりないでしょー。菜子も、俊光さんにムニッてされた時は、『あはぁん』って気持ちよく感じちゃったわって言ってたじゃない」
「そこまで言ってないし、そこまで変な声出してないってばぁっ!」
「あーん菜子ったら、愛らしい顔を真っ赤にしちゃって可愛いんだから。ホントに食べちゃいたーい」
「うぅーお願い。これ以上私をいじらないでぇー」
俊光君ともうすぐ会うのに、こんなにもムズムズウズウズしちゃって……。私、淫らだよぉーっ。