俊光と菜子のホントの関係
第22章 『真夜中のオーマイガー』
「じゃあ……口を開けてって言ったのは……?」
って訊いたら、俊光君は気まずそうに私から視線を外す。でもすぐにまた視線を戻して、改めて私と目を合わした。くっきり二重で真っ直ぐな眼差しを向ける俊光君に、ついドキッと胸を鳴らしちゃう。
「わからないんだったら、口で言うよりも……口でする」
「へぇ、何それ……? っ、ふあっ……!」
これまで唇が軽く触れる程度のキスだったのに、今度は私にかぶりつくように口を深く重ねてきて――
「んっ……? んんっ? んんんーっ!?」
きゃーっ、何コレーっ!?
口の中に、何やら柔らかい物体が入ってきて、私の舌にまとわりついてくるーっ!
……へぇっ? えぇっ? コレってひょっとして、ひょっとしなくても――
俊光君の……舌ぁーーっ!?
ひゃーっ、うそうそうそぉーっ!
俊光君が私に、ベロベロチューしてるぅーっ!
しかも、この舌の舌触り、俊光君の明太子みたいな唇とおんなじぐらい柔らかい。
明太子みたいに柔らかい唇から、明太子みたいに柔らかい舌がっ……明太子みたいに柔らかい唇から、明太子みたいに柔らかい舌がぁーっ! どひゃーっ!
思いがけないベロベロチューで、思考回路はショートすれすれ。
「ふうっ……んんっ……」
どうしていたらいいのか、わからないよぉ……。
でも、とりあえず目をしっかりとつむって、俊光君の肩に強くしがみついた。