俊光と菜子のホントの関係
第24章 エピローグ『感謝』
「……そうか」
「せっかく俊光君が提案してくれたのに、ごめんなさい」
「謝る必要ないって。お前の言うとおり、そこには四人で行った方がいいよな。きっと父さんも母さんも、打ち明けたら俺達を連れて行こうって思ってくれてるよ」
「うんっ。俊光君、ありがとう」
提案をお断りする形になっちゃったのに、俊光君がいつもと変わらない優しさで、私の頭をポンポンとしてくれるから……大好きが溢れちゃって。
「俊光君…………んっ」
またタコのモノマネと言われるだろうなという顔で、キスをおねだり。
予想していたとおり、俊光君はプッと笑ったけど……
私に唇をそっと重ねて、おねだりに応えてくれた。