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俊光と菜子のホントの関係

第4章 『私と俊光君』



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「わぁーっ。桜が満開だぁー」


 春休み中のお昼過ぎ。ぽかぽかする陽だまりの中をのんびりと歩きながら、そして、淡いピンク色の桜にウットリさせられながら、明里の家に向っていく。


 桜の木が道のところどころにあって、どれもキレイに咲いてる。はぁー……何で毎年見ても全然あきないんだろう。


 それに桜を見てると、私も明里も、もうすぐ『高校生』になるんだなぁーっていう実感も沸いてきてワクワクしてきちゃう。

 ホントに良かったー。明里と一緒に合格出来て! 俊光君にも教えてもらいながら、がんばってたくさん勉強した甲斐があったよぉー。

 電車通学にセーラー服。そして、新しい友達。あーっ、高校生活がすっごく楽しみー!


 俊光君も、智樹さんと同じ大学だもんね。二人ともすごいなぁ。高校だけでなく、大学までレベルが高々なところに行くなんて。


 そして、なんと言っても……通学する電車が、高校と大学、同じ方面なんだよねー。

 時間はなかなか合わないだろうけど、たまに合ったりしたら、一緒に行ける日もあるかもだし。


 はぁーホント。いろいろ楽しみだなぁー。


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