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愛が、いっしょに

第1章 1

         3

 徹に、LINEした。
 ブレーキを、外してください、と。
徹から、時間がかかるので、泊りがけで来れますか、という返信があった。
 泊りがけ?
 そんなに、難易度のたかい作業があるのだろうか?
 でもいいわ。
 徹となら、一晩をすごしても。
 了解しましたと、送信し、返信を待った。
 村本さんの、ご都合のいい日時をお伝えくださいという、返信があった。
 来週の土曜日に、徹の家に行くことになった。
 食事をいっしょにするというので、4時に着いた。
 「いらっしゃい」
 「おじゃまします」
 「いま、準備をしているところですが、
  鮭のムニエルでいいですか?」
 「好きです。
  お手間をかけます。」
 「いえいえ、
  私も、楽しみですから」
 「楽しい作業なんですか?」
 「作業?
  ええ、楽しいですよ」
 「わたしも、
  お手伝いします」
 「ありがとう」
 きようの作業には、アルコールを飲まないほうがいいと言うので、食事ははやくすんだ。
 「村本さん、
  シャワーをどうぞ」
 「えっ、
  シャワー?」
 「はい。
  そのほうがいいですから。
  私も、後から、浴びます」
 「では、お先に」
 「あっ、村本さん、
  これを着てください」
 そう言って、徹が渡してくれたのは、ゆかただった。
 「ゆかたを?」
 「ええ」
 すこし、不思議に思ったが、別にそんなに変なことではないので、シャワーをすまし、ゆかたを着た。
 「じゃあ、
  私も浴びてきますので、
  コーヒーでも飲んでてください」

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