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愛が、いっしょに

第1章 1

         4

 ほどなくして、徹も、ゆかた姿でもどってきた。
 「では、
  村本さん、
  寝室に行きましょう」
 「えっ、
  寝室?」
 「そうです。
  寝室で、作業するんです」
 と、徹は、微笑を浮かべて、わたしに言った。
 なんか、すこし、へんだと思いはじめた。
 「寝室で、
  どんな作業するんですか?」
 「まあ、
  すぐにわかりますよ。
  さあ、行きましょう」
 寝室に行くと、
 「そのままでいいですから、
  ベッドに横になってください」
 と言う。
 「へんな作業なんですね」
 と言いながら、わたしは、ベッドに寝た。
 すると、徹は、わたしの横に入ってくる。
 「ちょっと、西沢さん。
  なにをするの?」
 「あなたの、
  心のブレーキを、外すんです」
 「えーっ、
  そういうこと?」
 「そうです。
  そういうことです」
 「わたし、
  嫌だわ」
 「どうしてですか?」
 「だって」
 「心のブレーキを、
  外したくないんですか?」
 「あなたと寝たら、
  外せるんですか?」
 「はい」
 「そんな…」
 「私が、
  怖いですか?」
 「怖くはないけど…」
 「じゃあ、
  もうすこし、こっちに寄ってください」
 「でも…」
 「まかせてください。
  必ず、外してあげます」
 徹は、そう言いながら、わたしを、抱いてくる。

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