月が綺麗な夜は。
第1章 歪んだ二人
「ククク…随分な言われ様だねェ…はっ、ンっ」
「…まことのことじゃろう」
「あアッ、も、離せ…ッ
次は俺がお前ェさんのをちゃんと
使えるようにしてやらァ」
「……」
手の動きが止まると、
俺は体制を変え、
辰馬のそれに触れた。
口に含み、様子を見ると、
辰馬は、目を瞑り快感に耐えている。
「……」
「んん、うっ」
まだ完全に勃っていないのに、
俺の口内を占領する大きなそれを、
音を立てながら舌を這わせ、
先端を刺激する。
塩っぱい蜜がトロトロと溢れ出した。
「ン…辰馬ァ、濡れてきてんぞ」
辰馬を見上げ挑発的に微笑んだ。
「……ッ〜」
俺の愛撫で反応してしまう自分が嫌なのか、
歯を食いしばる。
「…デカくなってんぞ…
てめぇも乗り気じゃない割には、感じてんじゃねェか」
「……ッ、生理現象じゃ、仕方なかろうッ」
「…はっ、素直じゃないねェ」
先から溢れる蜜と
俺の唾液でテラテラと光り、大きく、硬く
反り勃たせて、眉間に皺をよせ、
快楽を我慢している坂本の哀れな表情は
俺を高揚させた。