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愛はあふれる

第1章 愛はあふれる

         9

 あたしは、舌で愛撫している優さんの頭を抱えるようにして、
 「優さん、
  すごく、
  気持ち、
  いい」
 と、言った。
 でも、とぎれとぎれにしか言えない。
 言葉ではない声が出ているからだ。
 「よかったね、
  優希ちゃん」
 「嬉しい」
 うれ・しいと、あの声のあいだにしか言えない。
 乳首で、こんなに気持ちいいんだったら、あそこやクリトリスを愛撫してもらったら、どんなに気持ちいいのか、期待がふくらんだ。
 でも、優さんは、乳首への愛撫をやめない。
 舌で転がし、唇ではさんで優しく揺らす。
 右の乳首を舌で愛撫しているあいだ、手で左の乳首を撫でてくれる。
 それを、右と左を変えてくりかえす。何度も何度も。
 やっと、ほんとにやっと、優さんが乳首への愛撫をやめて、あたしを抱いてくれた。

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