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愛は育つ

第1章 愛は育つ

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 そんな話をしているあいだに、食事の支度はできて、食べはじめた。
 先生は、ビーフシチューだから、ワインでも飲みたいところだが、きょうはアルコールは飲まないほうがいいからねと言った。
 先生がほんとに、わたしを大切にして、セックスをしてくれるんだなと思い、嬉しくなった。
 それと同時に、なんだかドキドキもしてきた。
 セックスするんだということが、現実的になったと感じはじめたからだ。
 でも、食事がすんでからも、コーヒーを飲みながら、先生はまだ話をしようと言った。
 わたしが、いままで何人に、セックスを教えてあげたのかと聞いたら、10人はいるよと言った。
 「私が、セックスは女性が気持ちよくなるためのもの、と考えているのを聞いた人からの紹介でね」
 「わたしみたいにですか?」
 「そう。
  これからも、
  そういう人がいたら、
  教えてあげるつもりだよ」
 「ボランティアですね」
 「というより、
  私も、楽しめるからね。
  セックスは、
  女性が気持ちよくなるように、
  男性が手伝ってあげながら、
  男性も、
  気持ちよくなる。
  それが、
  ほんとのセックスだよ」
 「そうですよね」

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