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秘密のティナ

第2章 ティナ

「そんなに緊張しなくて大丈夫よ」

ふっと静かな声が聞こえた。
顔をあげると、少し離れたソファーから微笑みかけてくれる彼女がいた。

肌が白くうっすらとしたピンクの頬が可愛らしかった。瑠衣は席を立って彼女の隣に座った。

「今夜が初めてなので…
瑠衣っていいます。よろしくお願いします。」

「私はティナ。私もまたそんなに長くないから…。よろしくね。」

少し背の高いティナは、そう言ってにっこり微笑んで席を離れた。

瑠衣は、その一言にほっとして、顔を上げた。がんばらないと。

でも、瑠衣はいつの間にか男性が怖い、と思い始めていた。
声が大きかったり、威圧的な態度だったり…。それでも、表面上は笑顔を作っていた。早く解放されたい、そう思いながら。

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