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Fake it

第2章 Yellow love

【智side】

「……大丈夫だよ」

仕方がないから返事をする。

「いい加減に扱われてるわけじゃないし
実はお互い、ちゃんと大事にしてる

たださ、
気持ちが通じてたとしたって
結局どっちみち隠すしかないじゃん
マ ス コ ミ や 事 務 所 から守らないと…

だから、ヨクボーのはけぐち?
ってことにしておいた方がいいんだ(笑)」

自分でもわかってる。
オイラはきっと期待したくないんだ。
翔君が幸せでいることが、一番大事だから。
同性のオイラでは無理。

「お互い気持なんかない、
ってことで平和に行くんだから
何も問題ないだろ?
な?(笑)」

笑いかけたら、ニノの方がしんどそうな顔をしてた。

「だから、ニノ
この話はもう言うな
頼む」

怒ってないのがわかるように肩に手を回して言うと、観覧のお客さんからキャーと声が上がった。

「笑って?
みんな見てるよ?」

言うと、ニノはすぐにネタになってるキラキラ笑顔を作って、客席の方にひらひらと手を振る。

それを受けてまた、歓声があがった。

丁度、手洗いから戻って来た翔君が、こっちを見て笑ってる。

「翔ちゃんは…
どういうつもりで…」

ニノが言いかけて口をつぐむ。

オイラはまたスマホに視線を落として、聞こえていない振りをした。








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