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SO短編集

第2章 月光

【智side】

そうしてやってくる浮遊感。

甘い痺れに満たされて、自分がだんだん薄くなっていく。

遠くで翔君の声が聴こえた。

「あぁ、マイロード…
お待ちしていました…」

腕と脚を 結 ん で い た 布が解かれて、目 隠 し が 外されたとき。

目蓋を開けたオイラの視界はブルーに染まって。

『ショウ』

口が勝手に動いて、翔君に話しかける。

『まだ智の意識が残ってる
何とかしろ』






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