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SO短編集

第2章 月光

【智side】

「イイコだね…」

言って、翔君がまた キ ス を くれる。

小さく音を立てながら、ついばむように。

優しい、優しい キ ス。

きっと、オイラが怯えないように、大好きな笑顔で柔らかく笑ってる。

微笑みながら、オイラの手首と足首を纏めて、縛 っ て い く。

右手首と、右足首。

左手首と、左足首。

これでオイラはもう、抵抗できない。

君に 囚 わ れ て。

あとはもう、感 じ る だ け。

「翔君…」

「ん…?」

「オイラのこと、好き…?」

顔の前で、翔君が笑った気配がする。

頬を両手で包まれて、見つめられてるのが分かる。

「愛してるよ」






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